積算基準書では、ボーリング調査として、土質ボーリングと岩盤ボーリングの2つに分類されていますが、この土質と岩盤はどのように分類・使い分けしているのでしょうか。
いわゆる土質や岩盤については、これらを分類・使い分けする上でのいくつかの指標があり、目的に応じて指標を使い分けて分類がなされているといえます。
指標の種類としては、地盤(土・岩)の名称、一軸圧縮強度、ボーリング削孔に使用する機材(メタルクラウン、ダイヤビット)などがあげられます。
地質調査計画や積算業務を目的とした際は、地盤の名称を指標としております。以下には、その例を示します。
土質・岩盤分類と地盤の名称:
土質 → 粘性土、シルト、砂、砂質土、礫混り土砂、砂礫、玉石混り礫、固結シルト、固結粘土
岩盤 → 軟岩、中硬岩、硬岩、極硬岩、破砕帯
全国標準積算資料(土質調査・地質調査)の歩掛は、1日当たりの実労働時間とボーリングマシンの実稼働時間を何時間で設定していますか。
実労働時間は7時間、ボーリングマシンの実稼働時間は実労働時間の80%(5.6時間)で設定しております。
この考え方に基づいて、コンサルティング業務や各種調査、探査、土質試験等の歩掛を作成しております。
(補正係数の考え方)
特に小規模(または大規模)な探査や計測の業務について積算をする予定です。歩掛補正表を用いて積算する際、この補正表を見ますと、計画数量に該当する数量区分が設けられていません。
このような場合、補正係数はどのように設定すればよいでしょうか。
歩掛補正表で設けた数量区分は、調査に必要な最低限のコストをベースとし、数量増加による能率向上補正(単価低減)を考慮した考え方で設定しております。
仮に、計画する調査の数量が極端に少なく、歩掛補正表の数量区分で示した最小区分よりも少ない数量となる場合は、最小区分の補正係数kを用いて積算してください(補正係数式を用いて計画数量でもって、補正係数を算出しない)。
反対に調査の規模が大きく、歩掛補正表の数量区分で示した最大区分よりも多い数量となる場合は、補正係数式を用いて積算補正kを算出の上、積算してください。
地質調査で使用する資機材の種類や単価(材料費、機械損料)は、どのように調べればよいでしょうか。
全地連のホームページでは、資機材を取り扱うメーカおよび問合せ先をご紹介しております。各メーカの営業ご担当者様にお問い合わせください。
なお、損料については、赤本の第Ⅰ編第4章に損料率一覧表を用意しております。価格をお調べいただいた上、こちらの損料率をもとに損料を計算してください。
赤本のコンサルティング業務の積算構成は、国土交通省が平成23年度に導入した新しい積算構成に対応しているのでしょうか。
対応しています。
全地連では、国土交通省が新しい積算構成を導入した背景(企業会計との乖離等)に鑑み、赤本の積算構成を見直し、平成25年度改訂歩掛版より新しい積算構成を導入しました。これに伴い、従来の諸経費や技術経費の科目は廃止し、これに代わる新たな科目を設置しました。また、歩掛の数量を全面的に変更しました。なお、これらの見直しは、積算構成の見直しが目的であり、積算金額は従来と同等です。
現在発行されている赤本には、価格調査表が付録としてついてきますか?
価格調査表は平成13年度以降、作成や配布を行っておりません。
赤本(全国標準積算資料(土質調査・地質調査))の最新版は 何年度版ですか?
最新版は、平成25年度改訂歩掛版です。(平成25年9月17日発行)
なお、次回の改訂時期は未定ですが、平成27年度から平成30年度の期間中となる見込みです。
改訂予定時期が決まりましたらこちらでご案内いたします。